10. 土地選び最後のポイント
土地を選ぶ際に大事な最後のポイントを言い忘れていました。カオリの土地選びに関する細かな条件は前回の情報をご参考いただくとして、最終決定をする際に重要な最後のポイントがあります。それは、その土地の廻りにどんな人々が住む予定なのかということです。
どこに住んでいて、どんな職業をしている人々が周りの土地を購入したのか?今後、住宅を建てる予定なのか、別荘を建てる予定なのか?隣の土地はどの辺に家が建つ予定なのか?土地を購入する最終決定をする前に、不動産屋さんから得られるだけの情報を得て、将来、自分が購入した土地の廻りがどんな風に変化する予定なのかをイメージしておくことが必要です。周りに住む人々の職業や今後の予定によっては、どんなにその他の条件が良い土地であっても購入を断念せざるを得ないということもあり得る訳です。
周りに土地を購入する人々を完全にコントロールすることは不可能ですので、あとは巡り合わせということになりますが、信頼できる人間関係を持った不動産屋さんに土地探しをお願いすることで、ある程度リスクを軽減できるかも知れません。人間同士の出会いというのは不思議なもので、いつの間にか似たもの同士が集まっているものなのです。損得だけではない、人間対人間のお付き合いを大事にしてくれるような不動産屋さんと巡り会えるかどうかは、やはり土地探しの基本中の基本なのではないかと思うのです。
別荘の場合には近くに定住者が居るのかどうかも確認しておきたいところです。周りがすべて別荘であった場合、平日には誰も住んでいない地域となるため、防犯上の不安が残るからです。見通しがよく、近くに定住者が居るような環境ですと、防犯上はかなり有効でしょう。
また、すでに周りの土地が売却済みで持ち主が確定している場合には、土地登記から所有者についての情報を得ることが出来ます。いざ別荘が出来たとなればお付き合いのある方々かも知れません。その時に備えて一通りの情報を得ておくことは有用です。あらかじめ向こう隣3軒くらいまでは調査しておいた方が良いでしょう。土地の住所は役場に行けば公図を無料でコピーして頂けます。そのコピーを持って法務局に行けば登記を閲覧することが出来ます。また、所有者自身に関する担保情報等も知りたいという場合には登記情報提供システムを利用すれば、インターネットで全国から情報を取り寄せることが出来ます。簡単な信用調査みたいなものですが、むやみに警戒するよりはきちんと調べた方が安心できて良いと思います。
なお、自分たちが別荘利用で隣が定住者という場合には、防犯上は良いですが、実際に利用し始めてからは常識的なマナーが要求されることは覚えておいた方が良いでしょう。定住者には静かに那須で過ごしたいと思っている方々がほとんどです。ところが隣が別荘で、週末ごとに大勢でワイワイガヤガヤ、夜はカラオケで大騒ぎとなったら、どんな気分になるでしょうか?きっと自分がその立場だったら「いい加減にしてくれ」と思うはずです。実際問題として、那須高原ではそのような近隣トラブルも多いのです。別荘に大勢が訪れてワイワイガヤガヤになりそうだと思う場合には、多少、防犯上の不安があっても、定住者とは隣にならないような場所を選んだ方が無難だと思います。
この体験談の読み方
各ページでは、那須での別荘建築について、土地探し・建築家との打合せ・工事・完成後の暮らしの様子などを順に紹介しています。
興味のある部分から読んでいただいても構いませんし、最初から順に読んでいただくと、より流れがつかみやすいと思います。
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How to read this story
Each page shows one step of building the vacation house in Nasu, such as land search, meetings with the architect, construction, and daily life after completion.
You can start from any part you like, but reading in order may help you understand the full flow more clearly.