9. 土地の購入
やっと土地を購入することができました。住宅金融公庫の申し込みをし直していたり、途中で銀行に融資を打診していたりして、ローンを組める見込みがなかなか立たなかったので、仮契約で25万円払ったまま3ケ月も待ってもらっていたのです。「“ローン条項付き”だから、ローンが組めるまでは残りの金額を払わなくてもいいはずだよね?支払いが遅いからって実はすでに他の人に売られてしまってるなんてことないよね?」などとドキドキしていました。
でも良く見たら引渡予定日はとっくに過ぎていたんです。そういえば、この前不動産屋さんに会った時に、まるで借金取りのような貫禄を感じたのはカオリの気のせいだったのかどうか・・・。とにかくやっと住宅金融公庫からの融資のめどもつきそうなので、残額475万円を現金でお支払いしました。いよいよ最初の一歩を踏み出してしまいました。
さてさて。予算の問題もあり、難航していた土地探しですが、結局は年始にペンション「サライ」さんに宿泊したときに紹介していただいた土地のうちのひとつに決定したのです。気になるお値段は139坪で500万円ちょうどです。坪数で割ると、1坪につき3万6千円弱という計算になります。南側道路で平地、道路指定あり、町営水道引き込済み、近くに川は無く、水はけ良好、別荘用の分譲地ではなく、国立公園内でもなく、匂いもしません。地元の大地主さんが売りに出した土地の一画で間に入る不動産屋さんは一軒のみ。カオリの条件にぴったりとあう土地です。その土地に、実は「別荘が欲しいなあ」と思ったその瞬間(年始早々)に出会っていたのでした。出会いとはそんなものなのでしょうか。
ところで、カオリの購入した土地は公道から引き込んだ私道を“市町村役場に位置指定の申請をした道路(準公道=位置指定道路)”に面しています。もし私道がそのまま“ただの私道”扱いになっているときには、道路の地権者同士で面倒なことが起こる場合がありますので注意して下さい。「私道の奥の土地を購入したけれど、その土地に行くまでの途中の私道を持っている地権者がいじわるをして、道が通れなくなってしまった。自分の土地に入れなくなってしまった」というようなトラブルは本当に「よくあります」。中にはわざと私道のみを購入して、法外な値段での買い取りを要求するといった輩も存在します。私道にはくれぐれもご注意下さい。
この体験談の読み方
各ページでは、那須での別荘建築について、土地探し・建築家との打合せ・工事・完成後の暮らしの様子などを順に紹介しています。
興味のある部分から読んでいただいても構いませんし、最初から順に読んでいただくと、より流れがつかみやすいと思います。
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How to read this story
Each page shows one step of building the vacation house in Nasu, such as land search, meetings with the architect, construction, and daily life after completion.
You can start from any part you like, but reading in order may help you understand the full flow more clearly.