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| カオリのOL日記...那須高原観光バーチャルツアーズ |
1ページ追加ね |
| 08/03 (水)
どうにか今日、ブツが届いたので、作業を進めていたところ、オヤジから電話があった。 「ああ、カオリさん。例のもの、届きましたかね?」 「ええ、昨日投函してくれたものですね。もちろん、今朝届きましたよ!(イヤミが通じているか?)」 「それでね、一つお願いがあるんですよ。」 「なんざんしょ?」 「それとは別にね、この前、校了になったやつのことですけどね。」 「ああ。あれね、校了になってますよ。」 「いや、それがね、1ページ追加して欲しいんですよ。」 「え? だって校了になってますよ。」 「なんとかなりませんかねー?」 もう、カオリは瞳孔開いた。 このオヤジには、是非、新入社員が通う「エディタースクール」などに行き、「本の作り方」講座を受けてほしいと、心底思った。 「いいですか、本というのはね、折っつうのがあってね。校了ってことは、台割も決まってるんですよ。わかります? あなたはそれを、すべてやり直せと?」 「ええ、わかってますよ。でも、ほれ、1枚紙を挟んで、とめちゃってよ。」 「あのですね。紙を1枚というのはですね、つまり2ページなんですよ。 1ページだけを増やすというのは、この世の中の常識で考える限り、無理な話なんですよ。」 「なるほど。表と裏があるわけですね。」 おのれー。感心してる場合じゃないっつうの。何年この業界にいるんじゃ。 「それからですね、ノンブルが全部ずれるわけです。で、そうすると、目次も索引も作り直しですね。わかりますか? 追加するページのところから全部ずれるわけです。今は、台割が綺麗にまとまってますから、どうしても最後にペラが出ますね。だから、紙の手配もやり直しです。」
そう、台割。これは、人生のパズルである。 1色、2色、4色。用紙の違い。別刷の有無。さまざまな条件をクリアして、どこでどう台を区切るか。シンプルでかつ美しい台割が出来上がったときの満足感はタマラナイと思っているオタクなカオリ。 今回の台割も、別刷用に最初の部分をうまく切り離せるような台割にし、また、前付け、後付けの広告も、じつに綺麗に折を分けた。ああ、芸術。 それを、途中で1ページ入れよという。なんて冒涜なんだ。 しかし、やれと言われたら徹夜してでもやるしかない。 スポンサーには逆らえないのである。 「わかりました。はやく原稿ください。」 ため息をつきつつも、ずれないように、どこかでつじつまを合わせる方法を模索していたところ、再度オヤジから電話。 「ああ、カオリさん。先ほどのあれね。やめました。」 「はあ??? やめた?」 「ええ、だってね。今から特例で1ページ増やすなんていうのは、おかしいでしょ?」 「いや、だから、おかしいけれどもやるということだったんでしょ?」 「おかしいことはやりませんよ。ほれ、もう、校了でしょ?」 「まあ、良かったです。わかりました。」 どうでもいいけど、決めてから電話してほしいなーと思うカオリです。 今日入ってきたブツの作業をしているのに、増えるの増えないのでこっちはバタバタよ。 しかし、毎年毎年、異なる戦法で攻めてくるなあと、ちょっと感心してしまうカオリです。
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