那須の宿 ...お泊まりしてゆっくり休みたい。 |
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■燃えるフライパン?■
「よし、今日はポテトの香草焼きに挑戦してみよう!」
と朝の通勤電車の中から食べることばかりを考えていた。
やり残した仕事もなんのその、頭の中はポテトの良い匂いでいっぱい。
飛ぶように帰宅して、早速ジャガイモをむき、フライパンを温める。
熱いフライパンで、ポテトを香草と炒めればおしまい。
冷えたビールのおつまみにピッタリの、ああ美味しそうな・・・。
とかなんとか考えながら、油を塗ったフライパンにポテトを投げ込んだ。
火と油のそばには近づきたくないから、思わず投げ込んでしまったのがいけなかった。
じょじょじょっと不気味な音とともに、コンロの火がフライパンの中に乗り移ってしまった。
げっ。ポテトが燃えている!
ここに香草を入れてもいいものか?
いや、違う、違う、これは非常事態だ。
料理(これを料理と言うのか?)を続行している場合じゃない。
考えなくちゃ。
こういう場合にはどうすればいいのだ?
そう、まずは、火を止めよう。かちっ。よしよし。
それでも、まだまだ燃えさかるフライパン。
なんだか、煙が出てきたぞ。
おお、換気扇が「弱」になっているじゃないか。
よし、これを「強」にすれば・・・、いや、これは根本的な解決じゃないな。
とにかく、火を消さなくちゃ。
こういう時は、小学校の火災訓練で習ったような・・・。そうか、これは火災!!!
天変地異を呼ぶ女、かおり。
いや、違った、ただの人災か。
そうそう、油は水をかけてはいけないんだな。
布団で押さえ込むと消えるんだっけな。
でも、布団はあるけど、あれを使ったら今晩寝るときが寒そうだし。
バスタオルなんてどうかな。おお、良い考えかも。洗面所まで取りに行ってこようか?
でも、待てよ。
私が離れている間に火が燃え広がっていたらどうしよう?
「天ぷらを揚げるときは火から離れないで下さい」と油缶に書いてあるぞ。
これも油が燃えているわけだから、私はここから離れてはいけない。
そんなことを考えつつも、まだまだ燃えるフライパン。
周囲から燃えそうな物を遠ざけなくちゃ。
キッチンペーパーなんて、よく燃えそうじゃないか。
なんだってこんな所にあるんだよぅ。
やかんは燃えないかな?
一応、遠ざけておこうか。
おお、こんな所に布巾があった。
これは神の恵み。
よし、バスタオルの代わりに、この布巾で火を閉じこめるぞ。
・・・と思ったけれど、なんか熱そうだなぁ。
もしも、布巾までもが燃え始めたらいったい、どうすればいいのだろうか?
私まで燃えてしまったら、火だるまなかおりになってしまう。
イメージ映像、燃える私・・・。
もはや、ポテトを燃え尽くして、さらに何か燃える獲物を探し始めたフライパン。
よし、こうなったら消火器だ。
日頃から邪魔だと思っていたけれど、ついに消火器が役に立つときがきたよ。
消火器を片手に、というわけにはいかなくて、実際は重くて両手で持ってみたけれど、どうやって出すんだよぅ。
説明書、説明書。
いや、そんなことをしている時間はない。
でも、待てよ。
これって一度出し始めると、最後までいっちゃうんじゃなかったっけ?
途中でやめられないんだっけな。
火が消えた後も、消火器を出し続けるなんて、ちょっと間抜けかもよ。
どうする?
ちろ〜ん、敵(フライパン)を盗み見した私の目には、信じられない光景が・・・。
そう、フライパンは何事もなかったかのように、おすましして、そこにいた。
そうか、燃える物がなくなれば火は消えるんだね。
な〜んだ、な〜んだ、な〜んだ。
しかし、そこには燃え尽きて黒こげになったフライパンがいた。
フライパン同様、私も何事もなかったように、おすましして、家族の帰りを待ったのである。
後日、「なんでフライパンだけ茶色いの?」とチェックが入ってしまったけどね。
敵もさるもの。 |
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